過去上演作品の期間限定配信について

2020/03/31blog

過去上演作品の期間限定配信について

conSept代表の宋です。
とても久し振りに公式のブログを更新しています。

去る2月27日に新型コロナウイルス(以下COVID-19)の影響により『HUNDRED DAYS(以下100days)』の公演中止を発表し、その後当初の千穐楽の日であった3月8日急遽無観客の配信を行わせていただきました。
それから更に3週間くらいが経とうとしています。
その間、conSeptでは幾つか小さなイベントの中止がありつつ、金策に走り回ったり他に何かできることがないかを模索したりしながら3月末を迎えています。

世間ではCOVID-19の影響が拡大し、首都閉鎖の可能性まで囁かれています。
周辺で親しくさていただいてる演者やスタッフの方々からは政府の対応に対する怒りの声が聞こえてきたり、落ち着かなさから何かやれる事はないかという声も届いたりしています。
とは言え私のような零細企業で何か大々的なプランが思いつくわけもなく、今は政府からの給付金や補填の情報が更新されるのを待ちながら、細々と明るい材料と少しの糧を共有していける方法を模索している最中です。

そんな模索の中の一つが今回の配信になります。
100daysの配信終了から取り掛かったのでおよそ3週間ほどの時間がかかりました。
これほど短時間で許諾が出揃ったのは権利者の皆様も私同様に昨今の状況から少しでも明るい材料を探したかったからにほかならないと思います。この場を借りて心から感謝申し上げます。

そして今回の配信は有料とさせていただきました。
海外も国内も様々な形で無料コンテンツを出してくださってる方々がいらっしゃいます。
これはとても尊い事ですし、私も一度は検討しましたが、conSeptが手がけた作品には公共の補助金が投下されているわけでもなく、また作品を立ち上げるために関わって下さった出演者やクリエイターの皆さんに微々たるものであっても、こういった形ででも著作権として収入を還元できたらと思い、有料に踏み切ることにいたしました。
この収益だけで今止まっている全ての仕事の補填が叶うわけではありませんが、多少の足しにはしていただけるのではないかと思います。

そして劇場に足を運ぶことができず憂鬱になってらっしゃるかも知れない画面の向こうの観客の皆様にも少しでも観劇の楽しみをお届け出来たらと、苦心した結果今回のよう金額設定とさせていただきました。高いと感じられるかも知れないですし、ちょうどいい、安い、と感じられる方もいらっしゃるかも知れません。いずれにしろ初めてトライすることなので、体験された結果として皆さんからもしご意見などいただけるようでしたら今後の糧にさせていただきたく思います。
正直に申し上げますと、個人的には配信どころかDVD化する事自体にも抵抗を持っている人間です。
ですが、3/8の100daysの経験を通して、観客の皆さんと対話する場所は必ずしも劇場でなくても良いのかも知れないという事を強く感じたのです。もちろん今でも多くの方がそう思ってらっしゃるのと同様に劇場でご覧いただけるのならそうしていただくのが最高であると思いますが、100daysの配信時に画面の向こう側にいらっしゃった皆さんの熱量はそれほどに凄いものだったと感じた次第です。

さて、今回の配信の収益は出演者、クリエイターに還元するのはもちろんですが、COVID-19の対策現場にも一部を寄付する予定でいます。これもまた微力なものではありますが、沈静化を早める何かの役に立てればと思ってのことです。。
その先に再び舞台公演を心から楽しめる環境と皆さんとそれぞれの人生について対話できる時間が戻ってきてくれたらと願っています。

ささやかなものではございますが、conSeptの過去作品をお楽しみいただけますと幸いです。

 

2020.03.31
conSept LLC
代表 宋元燮

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