『いつか』PV撮影インタビュー:和田清香さん(榎本サオリ役)

2019/02/12いつかblog

『いつか』PV撮影インタビュー:和田清香さん(榎本サオリ役)


エミを捨てた母の榎本サオリを演じるのは、和田清香さんです。実は、エミ役の皆本麻帆さんとは4歳しか離れていない和田さん。どんな母親像を心に描きつつ役に挑んでいるのでしょうか。

――PV撮影時に意識したことは。
私が知っている「お母さん」は、うちの母親しかいないので、自分の母のことを考えていました。ただ、うちの母は私のことを捨ててはいないので……(笑)。

――和田さんのお母さんはどんな方ですか。
三歩下がるような、私とは正反対でおとなしくて、天然で優しくていつも笑顔。お母さんってコーヒー飲むときはどんな感じなのか考えながら演じていました。黙っていても自分の母に似てくるんでしょうけどね(笑)。

実際の自分はまだ母親じゃないっていうのもありますし、娘役の皆本麻帆さんとはわずか4歳違いで全然娘としては考えられない年齢差なんです。でもそこは意識せずに、私が育てられた時のことを思い出しつつ、一番身近な自分の母から母親像を探せればと思います。

――役柄の紹介文を読むと、「恋多き人生」「ダメンズ好き」って書いてありますけど。
ダメンズ好きなんですね! えー、意外(笑)。全然違いますね。私の母とは正反対ですね(笑)。

設定も大事ですが、台本を読んだときに自分がどう感じるのかというのをまず持っていたいと思います。役柄と自分との共通点を探していかないと落とし込めない。だから共通点を探るところから始まっていくのかな、と。

――作品に惹かれた理由を教えてください。
演出家の板垣恭一さんと演劇セミナーで初めて仕事をさせていただいたんですが、火に油を注いでくださるというか、エンジンをたくさんかけてくださるという印象があって、稽古が楽しそうだなと思いました。飛び込んでも大丈夫だよ、と背中を押してくれるところがあるので、安心してやってみたいなと。冒険してやってくださいというタイプの演出家さんなので、楽しみです。

――原作の韓国映画はご覧になりました?
はい。あの作品にどんなふうに曲が入るのか、楽しみです。結構繊細なシーンもあるので、そこをどう変えていけるのかなと。

――沖縄アクターズスクールの出身ですが、歌からキャリアを始めた和田さんが感じるミュージカルの面白さとは?
アクターズスクールは歌を歌うにしてもダンスを踊るにしても役作りが求められた学校だったので、そんなにかけ離れたことをしているというイメージはないんです。10歳ぐらいから始めたのですが、ずっと同じことをしているという感じがしています。ただ、演出家さんや共演者さんとの出会いによって、いろいろ変わってきていると思います。

――共演者のみなさんと顔合わせをした印象は、いかがでしたか。
みなさん気さくでしゃべりやすくていいなって思いました。少人数のカンパニーのいいところですよね。まとまっていけるか、構えずにダーンと開いていけるかが大切だと思います。

――PV撮影の待ち時間に和田さんが笑顔の中心にいらっしゃって、ムードメーカー的な印象を受けました。
私、女性のキャストで最年長なんですよ。なんか、「お母さん」とも呼ばれそうなので、ちょっとおいおいって感じなんですけど(笑)。がんばりたいと思っています。これまでも子どもがいる役をやったことはありますけど、赤ちゃんだったので。成長した娘の母親の気持ちは、想像つかないです。いやあ、一つの挑戦ですね。

――作品に向き合う気持ちを教えてください。
こう見てほしいとか思わずに、舞台に上がっています。結局幕が開いてしまったら、お客さんが見たいようにご覧になると思うので。真摯にしっかり役と向き合って、このカンパニーの色みたいなものが見いだせればいいと思っています。キャストの8人がどんな色を出していくのか。作品の持ち味みたいなものがしっかり出せるように探していけたらな、と思っています。

文:桑畑優香 / 撮影:安藤毅

  • いつか〜one fine day 公式サイト https://www.consept-s.com/itsuka/
  • 最近の投稿
    カテゴリー
    TOP PAGE