“君には、どんな世界が見えてるの?”
障害児を異国で育てる苦労、自身の心と身体との戦い、友人・家族との葛藤、娘・千璃(せり)の誕生にまつわる医療裁判、繰り返される娘の手術…。
原作『未完の贈り物(2012年刊)』には母であり異国の地で働くキャリアウーマンとしての倉本美香氏本人の視点から手記の形で千璃を取り巻く8年間のお話が綴られている。
今年、実在の千璃は19歳になる。今回のミュージカル化では、その千璃自身が感じたかも知れない事に想像を巡らせ、千璃とその母・美香、父・丈晴の親子3人を通して、人と人が共感し共存するということの本質について考えてみたい。
「多様性」が日常的な言葉となって久しいこの頃。
見た目、性別、年齢、出自・・・生まれたその瞬間に決まってしまうものはある。
その中で育ちながら見て、聞いて、感じることもまたそれぞれ違うはずなのに、どこかで「違う」という当たり前のことに違和感や不快感を覚えながら多くの人が生きているのではないだろうか。
頭では分かっていても、自分が見てきた世界から抜け出せないジレンマ。
でもどれほど違っていても、暗闇の中で初めて触れた人の温かさが、誰にとっても実は同じものである意味を、千璃は教えてくれるのかも知れない。
違うけど、でも同じ。これは「ひとつのいのち」に贈る愛と祝福の物語だ。
訳詞家として『ジャージー・ボーイズ』『メリー・ポピンズ』などの著名作品に携わる一方、近年は『フィスト・オブ・ノーススター ~北斗の拳~』『銀河鉄道999 THE MUSICAL』などの脚本でも注目を浴びる高橋亜子がconSeptのオリジナル作品に初参加。その脚本に音楽で寄り添うのは、conSeptのオリジナル作『いつか~one fine day』『GREY』で観客だけでなく評論家からも高い評価を得た桑原まこ。新たな作家とのコラボでどんな音が生まれるのか。生演奏で紡がれる音に注目したい。そして、これまでconSept作品に振付家として参加してきた「泥棒対策ライト」の下司尚実が自身初となるミュージカルの演出に挑戦する。自然体な身体表現作りに定評のある下司が千璃の生きる世界をどう表現するのか楽しみだ。
主演3人の一人目は、タイトルロールの千璃役・山口乃々華。振付も担当する下司との二人三脚で、目が見えず話すこともできない千璃を、得意とする身体能力を最大限に活かしどう表現するのか期待が膨らむ。
その千璃の母·美香を演じるのは蜷川幸雄氏に見出され最近では『LUNGS』で好評を得たことが記憶に新しい奥村佳恵。千璃とともに変化していく繊細な女性をどう作り上げるのか楽しみだ。また女性二人を支える父・丈晴役には主に2.5次元作品で活躍する和田琢磨が、自身初となるオリジナルミュージカルに挑む。その柔らかな声が作り上げる千璃の父親像に期待が高まる。
3人の親子を取り巻く面々には、幅広いジャンルで活躍する個性豊かな俳優陣が集結。
美香と敵対する産科医オオクボ役に花組芝居の植本純米、オオクボを弁護するセガール弁護士役に小林タカ鹿、美香からオオクボ告訴を相談されるミラー弁護士役に樋口麻美、オオクボと美香に事情聴取を行う書記官役に辰巳智秋、千璃に整形手術を進める整形外科医役に内田靖子、オオクボと美香の示談交渉を仲介するメディエーター役に長尾純子、千璃が通う特殊学校の先生役に小早川俊輔が抜擢された。
ニューヨークで暮らす美香と丈晴は子供を授かった。千璃と名付けられた女の子。
初めての子供に未来への希望と夢に膨らむ二人だったが生まれた子供には両眼ともに眼球がなく、知的障害も抱えていた。絶望し途方にくれる夫婦。特に母である美香は自身を責め、周りの目を気にし、そして意思疎通がままならない我が娘に困惑し疲弊していく。
ある日、思い詰めた美香はマンションの屋上から千璃とともに身を投げようとするが、そのとき屋上から見下ろしたマンハッタンのある情景を耳にした千璃が笑う。初めて目にした娘の笑顔に触れ、“この子と生きていこう”と強く誓う美香。
しかし、その決心の先には終わりが見えない千璃の手術、夫婦のすれ違い、周囲の非難、法廷闘争・・・など想像を絶する難題が幾重にも待ち受けていた。
原作:倉本美香『未完の贈り物』
脚本·作詞:高橋亜子
作曲·音楽監督:桑原まこ
演出·振付:下司尚実
美術:乘峯雅寛
照明:坂本明浩
衣裳:富永美夏
音響:島猛
ヘアメイク:田中エミ
演出助手:有坂美紀
稽古ピアノ:安齋麗奈
舞台監督:菅原有紗
協力:enchanté、Heazels、krei、LDH JAPAN、
Theatre at Dawn,ll、オフィススリーアイズ、
キューブ、プランニング·クレア(五十音順)
演奏:桑原まこ(Key.)、成尾憲治(Gt.)、山口宗真(Reed)、平井麻奈美(Vc.)
票券:田中理恵
宣伝協力:谷中理音
制作:たけだのりこ
制作助手:森彩音
運営協力:ぴあ株式会社(大阪公演)
アシスタント·プロデューサー:川辺陽向香
アソシエイト·プロデューサー:川村徹也
プロデューサー:宋元燮
後援:一般社団法人未完の贈物 / 製作支援:杉本事務所
企画·製作:conSept / 主催:conSept、関西テレビ放送
東京 2022年10月6日(木)~10月16日(日) 博品館劇場
大阪 2022年10月22日(土)~10月23日(日) 松下IMPホール
10月 | 6木 | 7金 | 8土 | 9日 | 10月・祝 | 11火 | 12水 | 13木 | 14金 | 15土 | 16日 |
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12:30 | ● | ● | ● | 休 演 |
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14:00 | ● | ● | ● | ||||||||
17:30 | ● | ● | ● | ||||||||
19:00 | ● | ● | ● |
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10月 | 22土 | 23日 |
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13:00 | ● | |
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※未就学児はご入場いただけません。
※開演後は本来のお席にご案内できない場合がございます。あらかじめご了承下さい。
※公演中止の場合を除き、チケットの変更・払戻しはいたしません。
※車椅子席は東京はA席、大阪はC席扱いとなります。ご希望の方は事前に必ずorder@consept-s.comまでご連絡ください。
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6月4日(土)午前11時〜19日(日)午前11時
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※受付URLは後日発表